グーグルが世界を支配する7つの理由

RoboForm2005-02-07



RoboFormGoogleに何か関係があるかと言えば無い事もない。Googleの社員が彼のブログでRoboFormに関してのある記述し、それを読んだRoboForm開発担当者が強烈にGoogleの競合製品をこき下ろした。Googleの頭脳と資金力に自分のアイデアを先に実現されてしまうのではないかと怯えているディベロッパも多いと聞くが、少なくともRoboFormに関しては開発者は怯えてはいないようだ。(いや、それは怯えているということなのかもしれない。)

なにかと凄いといわれるGoogleだが、やはり凄いようだ。単に目新しい製品やサービスを生み出しているのではなく、その根底に流れるフィロソフィーが新しいのだ。そしてそのフィロソフィーが新しい社会を創っていくのだろう。ここではマイクロソフトの共同創業者と同姓同名の Paul Allen: Internet Entrepreneur が投資家、起業家としてGoogleを分析している。

グーグルが世界を支配する7つの理由

予想以上の利益でまたしてもグーグルは人々を驚かせた。株価は1日で20ドル跳ね上がり、一株210ドル以上になった。時価総額は約580億ドル(約6兆円)。

私はグーグルによってこの手のサプライズがこれから先何年もの間もたらされることに驚いたりはしない。

グーグルはこの地球上で最も価値のある会社になったと思う。去年、私はブログの中でここ10年から15年でグーグルの時価総額マイクロソフトのそれを超えると予測したが、10年を待つことなくそれが起こる7つの理由をここで述べる。

  • グーグルの思想。グーグルは全く正しい思想を持っている -- 彼らは世界中の全ての人が必要とする情報にすぐにアクセスできるよう助けることによって世界を変えようとしている。きわめて価値のある情報と道具を私たちに与える事によって、彼らは世界で最も大きな顧客基盤を確保している。まずサービスを提供して人々を魅了し、その後にそのサービスから収益を引き出す賢い方法を編み出す。しかしそのことは彼らの最重要課題ではないのである。彼らの最重要課題はあくまでも世界を変えることだ。
  • 利益率の高い広告モデル。ひとたび彼らが注目を引けば、グーグルのセルフサービスモデルにより何千、何万の広告主がまさにセルスサービスで自分自身のアカウントを管理するようになる。新しい広告主はたった数分でアカウントをつくり広告を始めることができるのだ。オーバチュアの場合、生身のスタッフによる新しい広告の承認までに数日が必要だ。グーグルにとっては新しい広告主を得て、そこからの収入を得るのに必要な出費はほとんどない。-- 広告主がすべて自分でやってくれるからだ。したがって当然にマージンはびっくりするほどのものだ。
  • パートナー。グーグルは信じられないほどパートナーに対して気前がよい。-- パートナーとはグーグルの広告を掲載して収入の一部を受け取るサイトである。グーグルは悪徳企業ではないので、すべてのサイトがグーグルの広告を受け入れてくれることを望んでいる。そして収入のほとんどは彼らのコンテンツパートナーとの間で分配される。
  • 従業員の囲い込み。長期的にみるとグーグルが世界で最も価値のある会社になる第一の理由はこれである。グーグルの全ての従業員は1週間の仕事時間のうちの20%を自分の好きなプロジェクトに使う事が許されていると本で読んだ事がある。大方の会社ではトップダウンで物事が進む。管理職が従業員に対して行うべきことを伝える。取締役が会社の全資源の割り当てを決定する。しかしグーグルはある思想を持っている -- その思想はビジネス社会に革命を起こすのではないかと私は考えているのだが、ただし他の会社がその思想を受け入れるだけの素養があればの前提で。最も才能に恵まれ独創的で起業家精神に満ちた人々が、自分自身の会社を始めるためにというフラストレーションの中でマイクロソフトのような会社を去っていく。一方でグーグルではそのような人々が、経営トップの関心を引きサポートを受け、自分の好きなプロジェクトに資金提供を受けて会社の中でのびのびと活躍できる環境を作り上げた。Larry と Sergeiはそんなプロジェクトのトップ10のリストを持っているんじゃないかと思うね。現在グーグルが提供しているサービスの多くが(OrkutGoogle Newsを含めて)従業員により開発されたものだ。来年も、再来年も、もっともっと革新的で刺激的な無料サービスが次々とグーグルから出てくると私は期待している。ほかのインターネット関連企業の全てを足してもグーグルでの革新が勝ると思う。

(次回に続く... 原文: http://www.infobaseventures.com/blog/2005/02/02.html#a289